これまで50年ほど継続されてきた“一時的な措置”が、ようやく廃止されようとしています。
ガソリン・軽油の暫定税率廃止のニュースを見聞きしたことはあるのではないでしょうか。

クルマを所有していない人にはカンケーないよ。
いえいえ!クルマを所有している人はもちろんですが、物流に要する燃料費が削減されることになるので物価に一定の影響があるとされ、日常生活への恩恵が期待されています。

そもそも「暫定税率」とは?
本来の税率に上乗せする暫定税率は「当分の間税率」とも呼ばれ、一時的な措置として導入されます。
日本では、道路整備の財源として1974年にガソリン税などに導入されています。
しかし、元々は道路整備のために導入されたにもかかわらず、2009年には用途を限定しない一般財源に切り替えられ、一時的なはずの暫定税率がこれまで約50年間継続されてきました。
ガソリン・軽油の暫定税率
ガソリンの場合には、「揮発油税」と「地方揮発油税」に、暫定税率としてガソリン1リットルあたり25.1円が課されています。
軽油の場合は、「軽油引取税」に、暫定税率として軽油1リットルあたり17.1円が課されています。
ガソリンの暫定税率は2025年(令和7年)12月31日、軽油の暫定税率は2026年(令和8年)4月1日に廃止される方向で検討されています。
廃止日に向けて段階的な補助金投入
2025年5月から、ガソリンなどの燃料油価格について定額を補助する支援策が実施されています。
この補助金を2025年11月中旬から段階的に拡充していき、ガソリンは12月中旬頃から、軽油は11月下旬頃から、順次、暫定税率を廃止するのと同じ水準の価格引き下げ効果が実現される見込みです。
以下に、段階的に投入される補助金額を記載します。
| 2025年5月〜 | 2025年11月13日〜 | 2025年11月27日〜 | 2025年12月11日〜 | |
| ガソリン | 10円/ℓ | 15円/ℓ | 20円/ℓ | 25.1円/ℓ |
| 軽油 | 10円/ℓ | 15円/ℓ | 17.1円/ℓ | 17.1円/ℓ |
暫定税率廃止により揮発油税などの税率は引き下げられますが、あらかじめ段階的に補助金を増やすことで暫定税率と同水準の価格引き下げがすでに実現されていることとなります。
そのため、暫定税率の廃止当日になってガソリンの価格が一気に大きく下がるわけではありません。
給油控えや買い求めによる給油待ちは避けましょう
段階的に補助金が拡充されていますが、補助金増額により即日店頭価格に反映されるとは限りません。
それまでに仕入れた在庫は旧補助金を適用して購入していますし、日付が変わったからといって値下げできるものでもありません。
1円でも安く買いたい気持ちはグッと堪えて、燃料タンクの半分量はキープするなど残量に余裕を持って、落ち着いた行動を心がけましょう。
廃止による影響
暫定税率の廃止は、家計の負担軽減につながる一方で、地方自治体の税収減や道路整備・維持補修への影響が懸念されています。
様々な物価上昇により家計が逼迫する中で負担が軽くなるのは大歓迎ですが、そのために自治体サービスが困窮したり、インフラがボロボロになっていくのは違うと思います。
政治家の皆様には、万人が等しく適正に負担し合い恩恵を受けられるよう、いい落とし所を見つけてもらえればと思います。

